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日本で愛されているNo.1のアルコール飲料:日本酒
酒と米粒
酒って何?
酒は米から日本特有の方法で醸造された酒です。 米(蒸米)と米麹と水を原料とし、「アルコール発酵」させたものです。
「アルコール発酵」とは、糖分をアルコールに変えて炭酸ガスを発生させることですが、日本酒の原料の米には糖分が含まれていないため、発酵ができません。 そこで、麹を使い、麹の酵素によって米のデンプンを糖分(ぶどう糖)に変え(糖化)、酵母の力で「アルコール発酵」を行っています。
「糖化」と「アルコール発酵」、2つの化学反応を同時に同じタンクで行う技術を“並行複発酵”といい、世界でも類をみない高度な醸造方法であり、このことにより、高アルコールの醸造酒ができるのです。
醸造マスター
日本酒の蔵で、酒造りの一切を取り仕切る責任者、それが杜氏(とうじ)です。日本酒は複雑な工程を経て造られるうえ、原料の米の出来も年によってさまざま。彼らは毎年毎年、刻々と変化する酒造りの条件をクリアして、蔵元の求める酒を巧みに造り分けます。江戸時代からいる杜氏たちは、地方ごとに日本酒造りの技の継承や、その地方ならでは技の開発が行われ、日本各地に様々な流派が生まれていきました。現在でも、この流れを汲む杜氏や蔵人が全国の蔵で活躍しています。
酒樽
酒サイクル
日本酒は主に冬に醸造されるため、作り立ての日本酒は、1年間の消費サイクルを通じてさまざまな成熟段階で楽しむことができます。冬の終わりから春にかけて、圧搾したての日本酒が市場に出回ります。数ヶ月たち、夏になると熟し、より豊かでまろやかな味を獲得します。これらの味わいの自然な変化はその魅力の一部であり、和食の焦点である季節の鑑賞に調和しています。このように、日本酒の楽しみは本質的に日本の料理の伝統と結びついています。
酒と桜